RIC

Reading in contextは、「英文を英語で読む」ための学習法です。日本人にとって英語は a second languageです。そのため、英文を解釈するときに日本語訳がゴールになってしまっている現状があります。しかしそれでは英検や入試において、制限時間内に英文を精読することは不可能です。そこで、私は日本語訳をゴールではなくツールとして利用する学習法を構築しました。それがRICです。


RICでは2つのアプローチで英文を解釈します。1つは、センテンスの構文をしっかりとることを前提に知らない、あるいは忘れてしまった単語の意味を推測するテクニックを磨きます。もう1つはパラグラフを1unit にして、各センテンスの文中の役割を解釈します。両者とも最初は日本語を利用しながら意識的に学習を進め、徐々に無意識で解釈ができる(英語を英語で解釈できる)ようにしていきます。では、例を挙げます。


①In a study aimed at finding ways to encourage children to use computers, some differences were found in the attitude of boys and girls. ②While many of the boys said they enjoyed the use of the computer itself, the girls tended to value the computer for how it could help them do something. ③ In other words, computers were often a means for the girls, but an end for the boys. ④ The study also found that the boys were more likely than the girls to have and use a home computer. ⑤ However, further studies are necessary to confirm these results.


① aimed ~ computers までが、 a study(ある研究)を修飾しています。 encourage はきれいな訳ができなくても V + A to do の文型から、「Aに~させる」のニュアンスがとれれば大丈夫です。主語は some differences(いくつかの違い)。attitudeは覚えましょう。「頭の中の姿勢」つまり「考え方」です。

①は典型的な topic sentence です。

コンピュータに対する男女の考え方 → いくつかの違いがある

このあとは、具体性のない「いくつかの違い」が具体的に説明される流れだと思ってほぼ間違いないでしょう。differences と複数形になっているので、具体的な「違い」は複数紹介されることが推測できます。男子と女子で二項対立が成立しているので、わからない単語は反対語から推測してみます。


② While ~, ー. 「~な一方でー」~とーが二項対立関係になることを示唆する linking word です。コンピュータに対する男女間の考え方の違いが具体的に挙げられることが明示されています。value は「~を尊重する」ですが、文脈 (context) からプラスのニュアンスがとれていれば合格です。how は that 節が前置詞の目的語にはできないために形式的に置かれている用法です。

②は抽象的な topic sentence が具体化された support sentence です。

男子→コンピュータそれ自体を楽しんでいる

女子→何かをするのに役立つのでコンピュータを尊重している


③ in other words(言い換えれば)というliking word から②の言い換えになることが分かります。おそらくさらに具体化されるか、逆に抽象化されるかどちらかでしょう。

本文では、抽象化でした。a means と an end は必ず覚えてください。

男子→(コンピュータは)an end「目的」

女子→(コンピュータは)a means「手段」


④ 定冠詞のtheより同じ研究であることがわかります。linking word の also があるので、役割としては support sentence の列挙と考えられます。構文は be likely to do に more と than~ が挿入された形になっています。さらに be likely to を助動詞句と考えれば、V は have and use、O が a home computerと解釈できます。

① の some differences の具体例です。

男子→女子に比べて家庭用コンピュータ(パソコン)を所有し使用している傾向が高い


⑤ However という強い逆接 word によって、パラグラフの最後に筆者の主観的な分析が譲歩的に加えられています。ただし、support sentence がないので、topic sentece とは言えません。あくまでも補足説明の役割です。

これらの研究結果→さらなる研究が必要


RIC の感触は掴めましたか?ここでもう一度パラグラフを読んでみてください。漠然としてはいるものの筆者が言っていることがわかるようになっていませんか?なぜ「漠然としているのか」?それは、あなたが「英語で解釈できている」からです。もちろん、RIC にはまだまだ多くの context patterns があり、linking word も数多くあります。しかし、今日の学習をきっかけに「和訳オタク」から一歩踏み出しましょう!「和訳」は英語学習にとって、 (        1        )であり(       2        )ではないのです。←埋められますか(笑)?

答 1  a means       2 an end

RIC が少しでもお役に立てれば光栄に思います。では、また

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